AIST-MeRAM 産総研―汎用生態リスク評価管理ツール

AIST-MeRAM(アイストミラム)は、誰でも簡便に使える、かつ、無料で入手できる、化学物質生態リスク評価管理のためのソフトウェアです。ご自身のPCにAIST-MeRAMをインストールすれば、生態リスク評価や統計処理などの特別な知識がなくても、PC画面上でのマウスクリックにより、初期的なリスク評価から、種の感受性分布や個体群影響による高度なリスク評価まで、様々なニーズに対応するリスク評価が可能になります。AIST-MeRAMには、主に以下の手法やデータを搭載しています。3900物質を超える化学物質の有害性データと暴露データのサンプルが内蔵されているため、手持ちのデータが無くともすぐに試用いただけます。

現在公開している日本語版はAIST-MeRAM Ver. 2.0.1です。AIST-MeRAMを使ってどんな評価ができるのか、これまでアジアでの普及活動および今後の展開などをまとめた資料「MeRAMのできること」をぜひ先にご覧になってみてください。

ご興味のある方は、早速、ダウンロードページからツールのプログラムを無料入手して、インストールしてください。なお、お時間がありましたら、AIST-MeRAMの機能を一通り示したデモ資料「一括評価」「詳細評価」「初期評価」「排出係数の定義」をぜひご覧になってください。

2013年7月に日本語初版0.9.12、2014年12月に英語初版1.0.0をそれぞれ公開して以来、国内外のユーザーから様々なご意見をいただきました。こうしたご意見やニーズを参考に、機能の改善(例えば、毒性データの信頼性に応じた評価用データ選別機能など)、リスク評価結果に応じたリスク管理オプション提示機能の追加、環境省初期リスク評価書DB&農薬DBの生態毒性データの拡充、搭載データベースの軽量化など、全面的にリニューアルしました。この度(2017年4月)、最新バージョンの「日本語版AIST-MeRAM2.0.1(H28PRO-2006)」と「英語版AIST-MeRAM2.0.0(H28PRO-2007)」を同時に公開します。

なお、日本型管理手法(化審法)のアジア展開を加速するため、中国語版、タイ語版、ベトナム語版の操作マニュアルを作成しているところです。どうぞご期待ください。

今後、引き続き、QSAR推定毒性値を用いた評価ができるように、国立環境研究所が開発した環境省KATEシステムとの連結、MeRAM搭載DBを活用したQSAR開発(豊橋技科大とのコラボ)を実施しています。

— 搭載している「評価手法&機能」–

  • リスク評価の結果に応じたリスク管理オプションの提示機能
  • 化審法のリスク評価システム(注)に準拠した、化審法的リスク評価
  • 初期的な手法から高度な手法、二分的な決定論評価から確率論的にリスク評価に用いられた手法
    • 個体群存続影響評価手法
    • 種の感受性分布評価
    • ハザード比法
    • 暴露マージン法
      注)経済産業省のWebサイトに掲載の技術ガイダンスに準拠。(2013/6/18現在)

— 搭載している「評価用データ」–

  • 生態毒性試験データ(約3900物質の27万データ)
    •  日本環境省関連生態毒性データ(生態影響試験データベース、初期リスク評価書シリースに収録された生態毒性データ、農薬登録保留基準設定に採用された生態毒性データ)
    • 日本経済産業省せ品評価技術基盤機構の書リスク評価書シリーズに収録された生態毒性データ
    • 欧州化学物質生態毒性および毒性センターの生態毒性データベース(ECETOC)
    • 米国環境省関連生態毒性データ(生態毒性データベースECOTOX、魚類急性毒性データベースEPAFHM、農薬生態毒性データ)
  • 物性データ(PRTR対象物質の物性値等)
  • 排出係数(化審法のリスク評価に用いる排出係数データセット)
    (最新版Ver.3 H25.11.1を搭載)
  • 環境パラメータ(全国一級河川354地点の流量などの統計データ)

化学物質の生態リスク評価の簡便化、効率化、標準化、定型化を支援する

AIST-MeRAM : Multi-Purpose ecological Risk Assessment and Management Tool